名古屋市守山区 小児科 アレルギー科 予防接種

アレルギー科

  気管支喘息

気管支に慢性的な炎症が起こることで、空気の通り道(気道)が狭くなり呼吸が苦しくなる(ゼーゼーする)状態を繰り返す病気です。原因には、ウイルス感染(風邪)、ダニ・ペットの毛、たばこの煙、天候の変化、ストレスなどがあります。小学生で7~10%、中学生で5~8%がこの病気に罹患しているといわれています。

原因を調べ適切な治療を行うことで、症状はとても良くなりますので、疑わしい症状がある場合や以下の場合にもぜひご相談ください。

ぜんそくとは診断されていないが、気管支が弱い、ぜんそくの気があるなどといわれている 風邪をひくたびにゼーゼーして咳が長引く 寝入りや朝起きがけに咳をしやすい
運動した後や大笑いしたときに、咳がしばらく続くことがある 発作予防の薬(吸入や飲み薬)を使っているがよくならない 発作予防の薬をいつまで続けたらよいかわからない

  診断・検査

これまでのぜん鳴(ゼーゼー)の既往やアトピー素因(本人のアトピー性皮膚炎、喘息の家族歴、血液検査でIgEが高いなど)、気管支拡張薬(吸入薬)への反応性などから総合的に診断します。年齢によっては(おおよそ小学生以降)呼吸機能検査を行い、気管支の状態を間接的に把握することで治療に役立てます。

治療

ぜんそくの治療は発作時(ゼーゼーしている時)と非発作時(症状がない時)にわけて考える必要があります。発作時には、気管支を拡げる吸入薬、飲み薬、貼り薬などを使用します。また、喘息のお子さんは発作が起きていない時(症状がない時)も、気管支で慢性的な炎症が続いています。そのため、症状がない時にも治療(長期管理)が必要になります。

長期管理においては、①薬物療法、②悪化因子の対策(環境整備)が治療の基本になります。

1 薬物療法

気管支の炎症を抑える治療には、吸入ステロイド薬や抗ロイコトリエン受容体拮抗薬(シングレア、オノン、キプレス)などがあります。これらの治療は、ぜんそくの重症度、コントロールの状況によって調整をしていきます。薬を使って発作が起こらなくなったら、薬を減らしていき、最終的には薬がなくても発作がない状態を目指します。

2 悪化因子の対策

悪化因子は患者さん毎に異なるため、個別で対策を立てます。ダニやカビの多い環境、ペット飼育、(周囲を含む)喫煙などの悪化因子をできるだけ減らすことが重要です。薬物療法をいくら頑張って続けても、これらの悪化因子に常にさらされる状況にある場合はコントロールに難渋し、薬が中々減らせなくなることがあります。本人、ご家族の理解・協力のもとできるだけ環境整備も並行して行う必要があります。

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