アレルギー科
アレルギー性鼻炎(花粉症)
空気中に浮遊するアレルギー物質(ダニ、ハウスダスト、カビ、花粉など)を吸い込むことで、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状がでる病気です。花粉(スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサなど)による季節性のタイプ(花粉症)と普段から身の回りに存在するダニやハウスダスト、カビなどによる通年性のタイプに分けられます。症状が重症な場合は、だるい、夜眠れない、学業に集中できないといった日常生活に支障をきたすこともあります。

診断・検査
問診、鼻粘膜の所見、血液検査、皮膚テストなどから診断します。血液検査や皮膚テストで原因検索を行います。


治療
1 抗原回避
原因となるアレルゲンの除去です。室内の掃除をこまめにする、花粉飛散時期はマスク、ゴーグルをつけて外出するなどの対策を行います。
2 薬物療法
症状を和らげるため、抗ヒスタミン薬の内服と点眼薬、ステロイド点鼻薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬などを使用します。症状や重症度に応じて、これらの薬を組み合わせて治療を行うことがあります。
3 舌下免疫療法
アレルギー性鼻炎を根本的に治すことが期待できる唯一の治療です。この治療は、ダニやスギなどのアレルギーの原因となるアレルゲンを少量から投与することで体をアレルゲンに慣らし、根本から治す治療です。具体的には1日1回小さいタブレット錠を舌の下に置いて、1分間溶けるのを待って飲み込むだけです。治療期間は3~5年と長期になりますが、正しく治療を行うと治療終了後も長期にわたって、症状を抑えることができます。日本では5歳以上のスギ花粉症とダニのアレルギー性鼻炎に保険適応があります。当院でも、舌下免疫療法を行っています。5歳以上で、鼻炎症状でお困りの方はお気軽にご相談ください。
