アレルギー科
アレルギー疾患はここ数十年で急増しており、今や日本人の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患をもつと言われています。さらに近年、この分野では発症予防から新しい治療法など様々な研究が進み、一昔前とは治療内容が大きく進歩しているため、適切かつ質の高い診療が求められています。
当院院長は小児科専門医であるとともにアレルギー専門医でもあり、これまでアレルギーで困っている患者様の診断・治療の経験を非常に多く積んでまいりました。更には、国内有数のアレルギー専門施設である国立成育医療研究センターアレルギー科において最新のアレルギー診療を学ぶとともに臨床・研究にも従事してまいりました。
今後もアレルギーで困っているお子様が一人でも減らせるように、最新の研究や新しい治療法の動向を学び続け、地域の皆様に安全で質の高い医療をご提供できるようにしてまいります。

食物アレルギー
食物アレルギーは、ある特定の食品(卵、牛乳、小麦など)を食べた後にアレルギー症状(皮膚の赤み/かゆみ、じんましん、咳、ぜーぜー、嘔吐など)を起こす病気です。近年、食物アレルギーは増加傾向にあり、乳児が最も多く5~10%、未就学児では5%、学童でも1~4%に食物アレルギーのお子さんがいるといわれています。
食物アレルギーが疑われる(もしくは診断されている)お子さんはもちろん、以下のような場合にもご相談ください。

アレルギー検査をしたらIgEの値が高いから念のため除去してくださいと指導されたが、いつまで除去を続けてよいかわからない | 赤ちゃんの頃に症状がでて、その後数年経過したが今もその食物を除去している | 親や兄弟にアレルギーがあり、心配だから除去を続けている |
入園、入学前に食物アレルギーの正確な診断をつけたい | 食物アレルギーと診断されたが、今後どのように治していくかわからない | 色んな食物を除去していて、どれが本当のアレルギーなのかわからない |
診断・検査
詳細な問診、血液検査、皮膚テスト、食物経口負荷試験を組み合わせて行います。中でも食物経口負荷試験は、アレルギーが疑われる食物を実際に食べて症状が出るかどうかをみる検査で、最も信頼性の高い検査です。当院でも外来で負荷試験を行っていますので、ご希望される方はぜひご相談ください。


治療
一昔前まで食物アレルギーの治療は「原因食物の除去」が基本でしたが、現在では「必要最小限の除去」が原則です。すなわち、食べられる範囲内で「食べて治す」という治療に変わってきました。この治療を行うためには、正確な診断と適切な食事指導が必要になります。
当院ではより安全に治療を行うため、事前に負荷試験で原因食物の摂取可能量を明らかにし、自宅では症状の出ない安全な範囲内で摂取をすすめていきます。
食物を除去するというのは本人やご家族にとっても大変負担の大きいことです。一日でも早くお子さんの食物アレルギーが治るように、精一杯サポートいたします。

